「フケ」と聞いたとき、清潔なイメージはあまり思い浮かばないですよね?私の勤務していた皮膚科でも「恥ずかしくて相談できない」「黒い服を着るとフケが目立ってしまうから着られない」といったお悩みをたくさんいただきました。

見た目にも影響する「フケ」実は見た目の問題だけでなく、抜け毛や薄毛の原因にもなることもあるんです!ここでは人知れず悩みの多い頭皮トラブルの「フケ」について徹底解説します!原因を正しく知り、早めに改善していきましょう!

気づくと気になるフケ!まずはセルフチェックしてみましょう

「フケ」とひとことで言っても、実はフケには種類があります。フケの種類によって原因や改善方法が変わってきますので、まずは気になるフケの種類をチェックしてみましょう。

  • 頭皮黄色っぽくベタついている
  • かたまりのような大きめのフケがでる
  • ブラシやクシを使うときにフケが付着する
  • 頭皮やフケが脂っぽい臭いがする

といった特徴があれば、「脂性フケ」という頭皮トラブルの分類になります。次に

  • 頭皮が乾燥して白っぽい
  • 白い粉状の細かいフケがでる
  • 肩の上に散らばって付着している

といった特徴のフケは、「乾性フケ」という頭皮トラブルの分類になります。いかがでしょうか?あなたのフケはどちらにあてはまりますか?それではこれからフケについてさらにくわしく見ていきましょう。

そもそもフケって何?多いと異常なの?

フケとは「頭垢」「雲脂」と表記されることもあり、頭皮の新陳代謝により角質細胞がはがれおちたものでうろこ状の老廃物です。いわゆる「垢」にあたり、発生自体は病気ではなく健康な証拠でもあります。

ただし、服に多量にフケが付着する場合や髪を軽く振る程度でフケが多量に落ちてくるような場合はなんらかの頭皮トラブルが起きていると考えていいでしょう。

また頭皮が炎症を起こしかさぶたが出来た場合や、アトピー性皮膚炎などの病気によっても多量のフケがでることがあり、この場合は通常のフケとはケアが異なるため注意が必要です。

女性の頭皮のフケの原因とは?

皮膚科勤務していたとき「フケが気になってしっかりケアしているのに改善しない」「フケ対策を始めたら頭皮トラブルが悪化した」といったご相談をうけることがありました。このサイトをご覧の方にも同じようなお悩みがあるかもしれません。
先ほど書いたようにフケには種類があります。そのためそれぞれのフケの原因を正しく知って適したケアをしないと、かえって逆効果になりフケの症状が悪化することはよくあります。

効果的なフケ改善ケアのために、まずはそれぞれのフケの原因をしっかり見ていきましょう。

女性の脂性フケの原因

  • 皮脂分泌の過剰増加
  • 脂漏性皮膚炎

皮脂分泌の過剰増加

頭皮の皮脂は皮膚の保護のために適量必要ですが、分泌が過剰になると、不要な皮脂が頭皮の角質細胞と混ざりあい脂性フケが発生します。

皮脂分泌の過剰増加には

  1. 過剰な洗髪や洗浄力の強いシャンプーの使用
  2. シャンプー方法の間違い
  3. 食生活の乱れ
  4. 生活習慣の乱れやストレスによるホルモン異常

などが主な原因としてあげられます。

脂漏性皮膚炎

脂性フケは脂漏性皮膚炎の主な症状で、上記のように頭皮の皮脂の分泌が過剰になると皮脂をエサにする皮膚常在菌の「マラセチア菌」が大量増殖してしまいます。

するとマラセチア菌の働きである、リパーゼという酵素の分泌により皮脂が脂肪酸に分解され増えすぎた酸が皮膚に炎症を起こしてしまいます。これが脂漏性皮膚炎のメカニズムで、症状として大きめの脂性フケが生じます。

脂漏性皮膚炎の症状が進むと頭皮が脂臭くなることがあり、フケ自体も臭うことも珍しくありません。

女性の乾性フケの原因

  • 頭皮の乾燥
  • シャンプー、パーマ、カラー剤などによる接触性皮膚炎
  • アトピー性皮膚炎などの病気

頭皮の乾燥

乾燥がフケの原因のひとつ

頭皮が乾燥して角質がはがれ落ちたものが白い粉状の乾性フケです。多少の乾性フケは異常ではありませんが、頭皮の乾燥が過剰な場合大量に発生します。

頭皮の異常乾燥には

  1. 過剰な洗髪や洗浄力の強いシャンプーの使用
  2. 秋〜冬にかけての空気の乾燥
  3. 加齢による水分不足
  4. ダイエットなどによる栄養不足
  5. ストレスや睡眠不足などによる血行不良

などといった原因があげられます。

シャンプー、パーマ、カラー剤などによる接触性皮膚炎

敏感肌や乾燥肌、アレルギー体質の方に多くみられるのが接触性皮膚炎による乾性フケです。接触性皮膚炎にはかゆみがともなうため、乾性フケの発生を助長することが多いと言えます。

上記の体質ではなくても女性の場合生理前後や乾燥する季節、紫外線を多く浴びた後などは頭皮がデリケートになっているため普段使用しても平気なシャンプーやカラー剤などでも炎症を起こす場合があります。

アトピー性皮膚炎などの病気

アトピー性皮膚炎や乾癬などは皮膚の落屑や鱗屑(角質が異常に産生され板状やぬか状に皮膚表面に付着したもの)が主な症状のため、乾性フケとして多量に見られることが多くあります。

フケが気になったらシャンプーを見直しましょう

シャンプーを見直しましょう

それぞれのフケのタイプにはそれぞれ原因があることがおわかりいただけたかとおもいます。なかでも「乾性フケ」と「脂性フケ」の原因に共通してみられるのが「過剰な洗髪や洗浄力の強いシャンプーの使用」です。

まずはこの過剰な洗髪や洗浄力の強いシャンプーの使用についてしっかり見直して改善していきましょう!

頭皮トラブルを避ける正しい洗髪回数とは?

乾性フケも脂性フケも原因は皮脂の取り除きすぎがあげられます。そのためフケ予防に適した洗髪回数は「1日1回」です。

頭皮の表面には皮膚を保護するために皮脂膜という皮脂でできたバリアがありますが、シャンプー剤を使った洗髪で皮脂膜は洗い流されてしまいます。このバリアの回復には24時間かかると言われているため、1日1回以上の洗髪は乾燥の原因になってしまうのです。

真夏やスポーツの後など汗を大量にかいた後はシャンプーしたくなる気持ちはよくわかります。そんな時はシャンプーを使わずにぬるま湯のみで洗うことをオススメします。しっかり乾かすケアをお忘れなく!

フケ予防に選ぶべきシャンプーとは?

頭皮の乾燥をまねくおそれのある洗浄力の強いシャンプーとはどんなものかと言いますと、ズバリ「石油系合成界面活性剤」を使用しているシャンプーです。反対にマイルドな洗浄力で肌に優しいシャンプーは「アミノ酸系シャンプー」です。

シャンプーの見直しについては<頭皮のかゆみ徹底解説!女性の頭皮トラブル原因と改善法 女性の頭皮のかゆみ改善方法とは?>にくわしく書いていますのでぜひご覧いただいてシャンプー選びの参考にしてくださいね。

またシャンプー方法についても正しい方法をくわしく書いています。あわせてご覧ください。フケが気になる場合は特に「指の腹で優しくマッサージするように洗う」ことと「すすぎをしっかり念入りに行う」ことを大切にしてくださいね。

頭皮に傷をつけることを防ぎ、シャンプー剤や汚れを頭皮に残さないことで炎症を防ぐ効果が期待できますよ。マッサージは育毛にも効果的ですのでぜひ取り入れたいケアですね!

女性のためのフケ対策法とは?

シャンプーも変えたし方法も回数も見直したのにフケがおさまらない!という方はこちらをご覧ください。頭皮環境の改善のみでなく、体の内側からもしっかりアプローチしてケアしていきましょう。

  • 洗髪後の乾かし方の見直し
  • 頭皮の保湿
  • 育毛剤の使用
  • 食生活の見直し
  • 病気の治療
  • ホルモンバランスを整える

洗髪後の乾かし方の見直し

乾かし方も見直しを

意外と見落としがちなのが髪の乾かし方。フケなどの頭皮トラブルを防ぐ正しい乾かし方を紹介します!

①タオルドライはしっかりと、でもゴシゴシこすらずおさえるように

水分を多く含んだままの髪をドライヤーで乾かすと時間がかかり余計な風が当たるため頭皮の乾燥をまねくおそれがあります。洗髪後はすぐにしっかりタオルで髪の水分を取ってください。ドライヤーの時間短縮は頭皮ケアのための重要なポイントです!

またタオルドライの際にはやく乾かそうとゴシゴシこすってしまうと髪も頭皮も傷つけてしまいます。頭皮の傷は炎症の原因になりますので傷つかないようやさしくタオルの間に髪をはさんでおさえるように水分を取りましょう。

②まず頭皮を乾かしましょう

頭皮が濡れて体温であたたまった状態は雑菌の繁殖に最適です!雑菌の繁殖を抑えるためにはまず頭皮から乾かしましょう。その際は乾きにくい後頭部から乾かすことも大事なポイントです!

頭皮がしっかり乾いたら順に毛先に向かって乾かしていきますが、ドライヤーと頭の距離は20cm程度離してくださいね。近いとドライヤーの熱で頭皮を傷めますし、遠いと効果が薄れ乾かすのに時間が余計にかかってしまいます。

また風の当て方は常にドライヤーを動かすようにして1ヶ所に集中しないように当てて頭皮の乾燥を防ぎましょう。

③最後に冷風をまんべんなく当てて終了

シャンプーとドライヤーの熱で開いた頭皮の毛穴を縮めるために効果的です。毛穴が開いていると乾燥しやすいだけでなく抜け毛や薄毛の原因にもなってしまいますので冷風でしっかり頭皮ケアをしていきましょう。

頭皮の保湿

頭皮も顔のスキンケアと同じように、乾燥しているときは保湿が必要です。乾性フケはもちろんですが、実は脂性フケの場合も保湿は有効なんです。

脂性フケには保湿はいらないと思われるかもしれませんが、脂性フケの原因は頭皮の過乾燥を補うための皮脂の過剰分泌ということも多いため、きちんと保湿し頭皮環境を整えてあげることで症状が改善する場合もあるんですよ。

保湿剤は頭皮用のものがベストですが、ベビーオイルなどの純粋に保湿目的のものはOKです。女性用育毛剤にも保湿成分が多く含まれているものが多いためオススメです。

育毛剤の使用

フケのケアには育毛剤もおすすめ

女性用の育毛剤には、先ほど書いたように保湿成分を始め、抗炎症作用や血行促進作用の入っているものが多くあります。これらの作用はフケ対策にはバッチリ!ぜひオススメしたいです。

抜け毛や薄毛を予防し育毛しながらフケも改善できたら一隻二鳥どころか一隻四鳥くらいのお得感ですよね!

食生活の見直し

頭皮環境を健康にするにはフルーツもおすすめ

フケのみでなく頭皮トラブルの改善には食生活も重要です。頭皮環境を健康に保つにはビタミンC、B、Aを積極的に摂りましょう。頭皮の血行をよくすることで新陳代謝をうながします。

ほうれん草やにんじんなどの緑黄色野菜やイチゴやレモンなどのフルーツが特にオススメです。逆に控えたいのは揚げ物やインスタント食品です。油分のとりすぎや食品添加物などの化学物質の摂取は脂性フケの原因になりえます。

病気の治療

乾性フケ、脂性フケそれぞれの原因で紹介した病気の治療もしっかり行いましょう。特にアトピーやアレルギーは早めの治療が肝心ですので皮膚科を受診することをオススメします。

「フケくらいで病院なんて」と思われるかもしれませんが、脂漏性皮膚炎などはほっておくとどんどん重症化し、頭皮のみでなく耳の中や首にまで広がることもあります。手遅れにならないようきちんと皮膚科を受診しましょうね。

ホルモンバランスを整える

女性のホルモンバランスは生理周期や精神的なことで乱れやすいため、ストレスの影響も大きく作用してしまいます。ストレス過多は頭皮環境にとどまらず体全体の不調をまねきます。

逆にホルモンバランスが整っていると、血行が良くターンオーバーも正常に行われ乾燥知らずの頭皮の状態を保てます。

早寝早起きも大事

ホルモンバランスを整えるには生活習慣を整えることもたいせつです。早寝早起きで体内時計を毎朝リセットすることは自律神経の働きをよくします。そのためには適度な運動も大切ですね。ストレッチやヨガなど簡単なものがオススメですよ。

まとめ

いかがでしたか?フケがあると人目が気になりゆううつになってしまいますよね。でもフケ自体は悪いものではありません。多かれ少なかれ必ず出るものですから上手にコントロールできるといいですね。

ここに書いた改善方法はあくまでフケを出にくくしたり出すぎを防ぐためのものですので、完全にフケがなくなるものではないことをご理解くださいね。

ご自身に当てはまる部分をできることから少しずつ続けることが大切です。フケ対策自体がストレスにならないよう息を抜きながらやっていけるといいですね。