「ニキビができやすい人は薄毛になりやすい」

そんな噂、聞いたことがありませんか?

実はニキビができるメカニズムと脱毛のメカニズムには関連性があることから、「ニキビができやすい人は薄毛になりやすい」という説はあながち間違いとは言えないんですよ。

今回はニキビと薄毛の関連性について紹介していきます。

ニキビ肌と薄毛の関係性とは

ニキビができやすい女性は薄毛になりやすいと言えるのはなぜなのでしょう?
ニキビと女性の薄毛の関係について説明していきます。

ニキビができやすい人が薄毛にもなりやすい理由とは?

まずニキビができるメカニズムを、おおまかな流れを見てみましょう。

  1. 毛穴の出入り口が角質によって塞がれ、そこへ皮脂がたまる
  2. そこに皮脂を好むアクネ菌やマラセチア菌が繁殖
  3. アクネ菌やマラセチア菌が肌に炎症を起こし、ニキビができる

アクネ菌やマラセチア菌は常在菌と呼ばれ、誰の肌にでもある微生物で過剰に繁殖しない限りは皮膚を守る効果もあります。

ニキビができにくい人でも肌に常在菌は存在していることを考えると、ニキビのできやすいさは、常在菌が増殖する原因の起こりやすさに違いがあると言えます。

つまりそれは「毛穴の出入り口が角質によってふさがれ、皮脂がたまりやすいかどうか?」が大きく関わっていると言えます。

毛穴詰まりと皮脂分泌を活性化させるジヒドロテストステロン

女性ホルモンのエストロゲン

角質を厚くしたり固くして毛穴を詰まりやすくさせ、さらに皮脂の分泌も増やすやっかいな存在が、男性ホルモンの一種「ジヒドロテストステロン(DHT)」です。

ジヒドロテストステロンは男性ホルモンの「テストステロン」「5α‐リダクターゼ」という酵素によって活性化されたもので、このテストステロンは女性の体内にも存在しています。

そしてニキビができやすい人は5α‐リダクターゼの活性が強く、テストステロンをジヒドロテストステロンへと変換する効率が、ニキビができにくい人の5倍以上も活発なことが分かっています。

そのことで毛穴が詰まりやすく、さらに皮脂分泌も活発なニキビが発生しやすい肌環境が整ってしまうんですね。

ジヒドロテストステロンは毛母細胞の働きを邪魔する作用も

ジヒドロテストステロンは毛穴を詰まりやすくしたり皮脂の分泌を増やすだけでなく、他にも人体に悪い影響をあたえます。

薄毛の原因も作り出すのです。

毛髪の根元にあって、毛を生み出す毛母細胞に栄養を届ける大事な役割を果たしている毛乳頭には、男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)という部位があります。

ジヒドロテストステロンがこの毛乳頭のアンドロゲンレセプターに作用すると、毛母細胞の細胞分裂が不活化し発毛サイクルが乱れて薄毛の原因になることが分かっています。

以上のことから、テストステロンをジヒドロテストステロンに変換しやすい体質の人は、ニキビができやすく薄毛にもなりやすいと言えるでしょう。

ニキビができやすい人が気を付けたいヘアケアの方法

ニキビができやすい人は皮脂分泌も活発な人が多いのですが、同じ皮脂の大量分泌が原因で引き起こされる脱毛症に「脂漏性脱毛症」があります。

一般的なヘアケアに気を付けるのはもちろん、脂漏性脱毛症の特徴や対策についても理解しておくと良いですね。

くわしくは上記の記事で紹介していますので、ぜひ読んでみてください。
ここでは簡単に取り組めるヘアケアとしてシャンプーの見直しと、クリニックでの治療情報について紹介させていただきます。

シャンプーの見直しも必要

シャンプーは毎日使うものなので、髪そのものだけじゃなく頭皮に優しいものを使いましょう。

今はまだ薄毛に悩んでいない人でも、刺激が強過ぎたり、反対に洗浄力が弱すぎるものを使い続けていると抜け毛に繋がる可能性もあります。

洗浄力が弱いものは頭皮の清潔を保てず毛穴に皮脂や角質がたまりやすく、逆に洗浄力が強過ぎるシャンプーは必要な皮脂までも取り除いてしまいます。

さらに泡立ちが良過ぎてすすぎが十分にできずにいると、成分が頭皮に残留し、湿疹や皮脂の過剰分泌に繋がる可能性があるからです。

そこでおすすめなのがアミノ酸のシャンプーです。

アミノ酸シャンプーは、よくある石鹸系のシャンプーや石油系のシャンプーに比べて刺激が少なく、配合されているアミノ酸によって痛んだ髪に直接働きかけるので髪の修復に役立ちます。

育毛シャンプーの場合はほとんどがアミノ酸系なので、はじめから育毛シャンプーを選ぶと言うのも1つの手です。

育毛シャンプーには頭皮環境を健やかに保つために必要なハリツヤ成分や、血行促進成分、皮脂の分泌を抑える成分などが入っていることが多いので、頭皮を洗浄しながら同時に抜け毛ケアができます。

クリニックでの治療

ニキビになりやすい女性に起こりやすい抜け毛のメカニズムは、ジヒドロテストステロンが原因で起こるFAGA(女性男性型脱毛症)と同じであることから、ある程度はクリニックでも治療法が確立しています。

クリニックでのFAGAの代表的な治療薬として、スピロノラクトンの処方があります。

スピロノラクトンには男性ホルモンのジヒドロテストステロン(DHT)が毛乳頭のアンドロゲンレセプターに働きかけるのを阻止する働きがあり、ヘアサイクルが乱れるのを防ぐ作用があるからです。

スピロノラクトンは元々利尿剤として用いられてきましたが、上記の作用が確認されてからは薄毛治療やニキビ治療にも用いられるようになった薬剤です。

まとめ

ニキビができるメカニズムと薄毛のメカニズムには、ジヒドロテストステロンが共通して関わっていることが分かりましたね。

体内で発生するジヒドロテストステロンの量は体質によって決まるため、それを減らすことは困難だといえます。

しかしそれだけで、必ず薄毛になるわけではありません。

女性の薄毛はさまざまな原因が絡み合って起きると考えられており、人が見てすぐにわかるほど髪が薄くなるのは、ジヒドロテストステロンの影響だけとは考えづらいのです。

日ごろから規則正しい生活を送り頭皮環境を整え、気になりだしたらすぐに育毛剤やマッサージでやさしくケアを行うことで、薄毛の進行や抜け毛の予防ができるはずです。