女性の薄毛と抜け毛

女性の育毛・薄毛と睡眠の関係

睡眠不足は美容だけでなく体調不良にもよくないのはみなさんご存知でしょう。

実は女性の薄毛にも睡眠は関係しているのです。
睡眠中は成長ホルモンが分泌され、毛母細胞の分裂が活性化されるためです。

でもただ眠ればいいというわけではありません。
女性の薄毛を改善したいのなら、眠りの「質」に注目しましょう。

ここでは眠りの質の左右する鍵であるセロトニンやメラトニンなどの神経伝達物質やホルモンについて、さらに眠りの質が良くない!と思っている方に、良い眠りで薄毛を改善につなげる方法をご紹介します。

睡眠の質を左右する「セロトニン」と「メラトニン」

冒頭で、睡眠中に分泌される成長ホルモンが毛母細胞の分裂を活性化する、と説明しましたが、この成長ホルモンはノンレム睡眠(深い睡眠時間)に多く分泌されることが、研究の結果判明しています。

つまり、ノンレム睡眠が発生しやすい睡眠の仕方が発毛の鍵になります。

そこで睡眠の質を左右する存在となるのがメラトニンセロトニンという2つのホルモンです。

セロトニンは日中に脳内で増え、それが夜間になるとメラトニンに変化して体内時計を調整し、良質な睡眠をもたらします。
この2つは睡眠において表裏一体のような関係なので、「日中のセロトニン夜間のメラトニン」と覚えておくとよいでしょう。

では、この2つのホルモンに注目して、どうしたら成長ホルモンの分泌を増やすことができるのかを探ってみましょう。

眠りの鍵 セロトニンとは

睡眠ホルモンであるメラトニンの材料となる、セロトニン。

別名「しあわせホルモン」と言われることもあるこのホルモンは、興奮を抑え自律神経のバランスを整えるのに欠かせない神経伝達物質で、脳をリラックスさせる効果があります。

そのためセロトニンが不足してしまうと、交感神経が活発化し興奮状態が続いてしまいます。

交感神経の活発化は血管の収縮を引き起こしてしまうので、血行が滞り、それによって頭皮においても栄養を送ったり吸収したりする機能が低下してしまうことになります。

つまり、セロトニンの不足は睡眠の質を左右するだけではなく、育毛を妨げる原因にもなってしまうのです。

睡眠を左右するメラトニン

一方メラトニンは、先ほどのセロトニンを材料として分泌される睡眠ホルモン。

メラトニンは起床後、太陽の光を浴びてから15~16時間後くらいから分泌がはじまり、成長ホルモンの分泌がピークになる時間帯での眠りを誘います。

しかし、メラトニンは年齢と共に分泌が減少してしまうものでもあり、一般的に「お年寄りは眠りが浅く、朝が早い」と言われていますが、それは加齢によるメラトニンの減少によるものと考えられています。

このメラトニンは、後述する「体内時計」を調節する役割を持っているので良質な睡眠には欠かせないホルモンです。

そのためにできることは、日中にできるだけ多くのセロトニンを増やしておき、夜にメラトニンが多く分泌されるよう工夫をすることなのです。

薄毛が気になる女性必見!睡眠の質をよくする3つのポイント

自分の薄毛がもしかして睡眠の質にあるのかも?と思うところがあるようでしたら、一度、睡眠の環境を整えてみましょう。
良質な睡眠は薄毛だけでなく、肌の調子や体調そのものにも繋がるので、環境の見直しはやっておいて損はありません。

1. 睡眠の質を良くするための環境と体調づくり

睡眠の環境を整えるといわれても、どうすればよいの?という方も多いでしょう。
睡眠には適した室温や明り、香りがあるのです。

眠りやすい環境づくり

室温
まずは室温です。季節に合わせて温度を調整しましょう。

睡眠に適した室温 まとめ

  • 冬は18度
  • 夏なら25度
  • 湿度は50~60%

エアコンは直接からだに当たらないようにし、また一晩中つけっぱなしにすることは避けましょう。

就寝の1時間ほど前から適温にした状態にしておいて、寝付いてから1~2時間程度でエアコンが切れるようセットしておくことをおすすめします。

部屋の明るさ
次に室内の光ですが、夕方以降には白熱灯や電球色の、赤みがかった光が向いています。

就寝前は体内時計を乱さないように間接照明などに切り替えて脳を刺激しないようにしましょう。
白色灯のような青みがかった光は覚醒作用があるので、避けたほうがベター。

室内の香り
そして、見落としがちなのが室内の香りです。

リラックス効果があり不安感を和らげる香り

  • ラベンダー
  • ネロリ
  • カモミール
  • オレンジ・スィート

特に、睡眠に適した香りで有名なラベンダーは、酢酸リナリルという成分が交感神経の高ぶりを鎮めて快眠をもたらすと言われています。

最近ではアロマや室内用フレグランス製品の種類が豊富になっているので、自分に適したものを探してみましょう。

体内時計を意識した生活を

睡眠の時間を計る砂時計
概日リズムという言葉を聞いたことはあるでしょうか?

概日リズムとはいわゆる体内時計のことですが、人間の目の奥にある、神経細胞の集まりの視交叉上核という器官によって覚醒、体温、血圧、ホルモン分泌、睡眠などの生理現象が切り替えられていることを指します。

簡単に言えば、朝に目を覚ましたり、日中お腹が空いたり、夜に眠くなるのもすべてこの概日リズムによるものだということです。

しかし、ヒトの概日リズムはおよそ25時間だといわれていて、1日を24時間とする私達の生活とはどうしてもズレが生じてしまいます。

それを調整することができるのが光です。概日リズムをつかさどる視交叉上核は目の近くにあるため、光によって影響を受けて24時間の周期に体内の時計を調節することができるのです。

そのため、起床後に日光を浴びることで概日リズムはリセットされると考えられています。朝は起きてすぐにカーテンを開けて、日光を浴びる生活を心がけましょう。

スマホやパソコンの光に注意!

反対に、夜遅くまでテレビやスマホなど目に刺激となるような光を浴びると、メラトニンの分泌が抑制されてしまい概日リズムが乱れて、深い睡眠を取れなくなる可能性があります。

理想は昔ながらの生活のような、太陽の動きに合せた生活です。日中は光を浴びてセロトニンを増やし、夕方から就寝前はメラトニンがしっかり分泌されるよう、目に強い光が入らないような生活を意識しましょう。

体温調節

さて、先ほど説明した概日リズムによって、1日の体温も上下していくことが分かっています。
具体的に言うと、体温が下降するほど眠りやすく、上昇する時は眠りにくくなっているのです。
それをふまえて、速やかに深く眠るためにできることがあります。

コツは「眠る前に体温をちょっと上げること」。

体温を少しだけ意図的に上げることで、その反動により体温が下がり、深い眠りにつくことができるのです。

お風呂のポイント

就寝の1~2時間前に38~40度ほどのぬるめのお湯に15分ほどつかりましょう。
手足の血行が程よくなることで、寝る前に熱が放出されて体温が下がります。
くれぐれも42度以上の熱めのお湯には入らないようにしましょう。
交感神経が興奮して覚醒するばかりか、体温が下がりにくくなって眠れなくなる可能性があります。

食事のポイント

寝る3時間くらい前までには済ませておきましょう。
このときトウガラシに含まれるカプサイシンを摂取すると入浴したかのように体温が上がるのでおすすめです。

運動のポイント

運動も体温が上がるうえに、ほどよい疲労感が眠りを誘います。
ジョギングなどの激しい運動は寝る3時間前までに、軽めのウォーキングなら1~2時間前までに済ませておくとよいでしょう。

カフェインの摂りすぎに注意

仕事中の眠気覚ましの味方でもあるコーヒーなどのカフェイン。もちろん就寝前の摂取は深い眠りの妨げとなります。
血中におけるカフェインの半減期は4時間ほどなので、夕方以降は控えましょう。

またカフェインといえばコーヒーと思いがちですが、100mlあたりのカフェイン含有量は玉露(160mg)が格段に多いことを覚えておきましょう。
玉露自体はそんなに頻繁に飲むものではないかもしれませんが、ペットボトルの緑茶は意外と玉露入りのものがあるので要注意です。

カフェインの多い飲み物(100mlあたり)
  • 玉露(160mg)
  • コーヒー(60mg)
  • 紅茶(30mg)
  • 烏龍茶、煎茶(20mg)
  • エナジードリンク(50~70mg)

参考:内閣府 食品安全委員会

これらは飲む時間に注意してくださいね。
就寝前はカフェインの少ないほうじ茶や麦茶、白湯などを飲んで睡眠にそなえましょう。

2. 寝る時間の設定

では、これまでのことを踏まえて寝る時間についても考えてみましょう。
最近までは「ホルモンのゴールデンタイムは夜の10時から2時」という説が一般的に広く言われていました。

しかし近年では成長ホルモンの分泌は「時間」ではなく「睡眠の深さ」に依存するという説の方が有力になっています。

睡眠は「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」という深さの異なる眠りを繰り返すことで成り立ちますが、眠りについてから約90分の間に迎えるノンレム睡眠時が成長ホルモンのゴールデンタイムということになるという考えです。

もちろんこれは健康な状態での一般的な数値ですので、入眠から90分というのは目安に過ぎません。

ホルモン分泌に掛かる時間は個人差が大きいところではありますが、眠りに落ちてすぐの深い眠りが成長ホルモンにとって大事な時間であるということは変わりありません。
そのため、毎晩良質な睡眠を取れる状態に体調や環境に気をつける必要があるのです。

3. セロトニンを増やす栄養素を摂る

メラトニンの材料となり、成長ホルモンの分泌に欠かせないセロトニン。
日光を浴びることでも分泌されますが、実は、食事の取り方やサプリメントでセロトニンを増やす工夫ができます。

セロトニンを増やす成分として重要なものとして、必須アミノ酸のひとつである「トリプトファン」そして「ビタミン6」があげられます。
バランスの良い食事が必要なのはもちろんですが、そこに「トリプトファン」や「ビタミンB6」を補うことでセロトニン合成を促しましょう。

トリプトファンを多く含む食材
  • 大豆製品(豆腐、納豆など)
  • 乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルト)
  • 肉類(豚肉、牛肉)
ビタミンB6を多く含む食材
  • 魚類(かつお、まぐろなど)
  • レバー
  • バナナ

また、効果的にセロトニンを増やす食事方法として「よく噛んで食べる」ことも有効です。

顎の筋肉を積極的に使うことは、脳のセロトニン神経に刺激を送ることになり、その結果セロトニンが増える効果があると言われています。
さらに、よく噛むことによって栄養素の消化吸収が高まり、ますますセロトニンが増えると言うわけです。

トリプトファンは毎日摂取することが望ましいので、もし食事での摂取が難しいようでしたらサプリメントも手軽でおすすめです。

まとめ

記事のまとめ
いかがでしたか?

髪を育むために必要な成長ホルモンは、昼のセロトニン、夜のメラトニンという2つのホルモンの分泌が大きく関わっていることが分かりました。
太陽の明るさに沿った生活と、食事や睡眠環境に気を配ることで睡眠の質は上げられます。

そうして得られる質の良い睡眠は髪の育成につながる成長ホルモンが得られるだけではなく、肌のツヤや精神面にも良い影響を与えます。

そこへ、サプリメントや育毛剤、頭皮マッサージを併用して内外からヘアケアをすることで、より効果的な育毛へと繋がるのです。まずは毛髪を含む、健康の基本である毎日の睡眠を、もう一度見直してみませんか?