女性の薄毛と脱毛症

女性の脱毛と抜け毛の違い

脱毛と抜け毛・薄毛の違い

「お風呂に入った後の排水溝にたまる髪の毛が増えた」
「頭頂部のボリュームやハリが減った」
「髪の毛をとかしたときにブラシにつく毛が増えた」

などなど女性の髪の毛のお悩み症状はさまざまですが、実はこれらの症状は「脱毛」と「抜け毛」と「薄毛」とそれぞれ意味や原因が違うんです。

そのため症状に適したケアをしないと育毛効果が十分発揮されないことも!
意外と知らないこれらの症状について詳しく見ていきましょう。

「脱毛」「抜け毛」「薄毛」それぞれの意味

気になる3つの症状について見ていく前に、まずは髪の毛の生え変わりの正常なサイクルについて知っておきましょう。

みなさんご存知のように髪の毛には毛根から成長し、成長が終わると自然に抜けまた生えるという繰り返しのヘアサイクル(毛周期)があります。
このサイクルは通常成人で3~6年間と言われています。

そして自然に抜ける1日の本数は平均50~100本(季節によって変動し、夏場は多いと言われています)で、抜けた毛はハリやコシがあり健康的な毛の状態です。

「え?1日100本も抜けるの?」と驚かれた方、安心してください。成人の髪の毛の本数は平均10万本、多い方で14万本程度で少ない方でも7万本程度と言われています。

ヘアサイクル(毛周期)とは?

くわしくは「女性のヘアサイクルの仕組み」をごらんください。

「脱毛」とは?

それではここから異常に髪の毛が抜ける状態について見ていきましょう。

「脱毛」とは健康な髪の毛が正常のヘアサイクルよりも早く抜ける状態をいいます。
本来の言葉の意味としては、「健康な毛を意図的に抜くこと」です。

最近は美容目的のムダ毛処理の意味の「脱毛」と区別するために、頭髪が抜けることに関しては「脱毛症」という言葉が使われることが増えています。

「抜け毛」とは?

自然に髪の毛が抜け落ちる状態で、自分の意思と無関係に起こります。
正常よりも早いサイクルで抜けるという点では「脱毛」とほぼ同義語で使われることもあります。

ただし「抜け毛」という名称は正常なヘアサイクルで抜け落ちた毛のことも指しますので、「抜け毛」という言葉のみでは正常か異常かを判断することは難しいと言えます。

「薄毛」とは?

頭頂部などから髪の毛を隔てても頭皮が透けて見えたり、髪の毛の一部分が抜け落ちて無くなってしまった状態のことを指します。

抜け毛から進行した状態の場合が多く、脱毛症の中の「びまん性脱毛症」は薄毛の症状が特徴的です。

脱毛の症状

本来抜けるはずのない髪の毛が抜ける状態であり、ストレスやホルモンバランスといった体の内側のトラブルが大きく関わってくるのが「脱毛」です。
主な脱毛症には以下が挙げられます。

脱毛の症状とは?

  • 抜毛症
  • 円形脱毛症
  • 分娩後脱毛症
  • ピル服用後にまつわる脱毛症

抜毛症

自分自身で髪の毛を引き抜いてしまう病気で、前頭部の利き手側を引き抜くことが多く、繰り返し毛を抜くことで毛の喪失が見られます。原因はストレスや心因的要因、セロトニンという神経伝達物質の不足などさまざまな説がありますがはっきりわかってはいません。

抜くことが癖になりやめられない場合もありますが、本人は無意識に行っている場合も多いです。抜いた毛はまた自然に生えてきますが、繰り返し抜き続けることにより毛穴が傷つき生えなくなる場合もあります。

抜毛症とは?

くわしくは「抜毛症対策に女性育毛剤をお探しなら | 抜毛症とは?」をごらんください。

円形脱毛症

自己免疫疾患やストレスなどが原因でおこる脱毛症で、500円硬貨大の円形や楕円形の脱毛斑(髪の毛が抜け落ちて喪失している部分)ができます。1つの場合も多数の場合もあります。

まくらにごっそり毛が抜け落ちていたり、脱毛斑の周囲の髪の毛を引っ張ってスルスル抜けるような症状が特徴的です。

円形脱毛症とは?

くわしくは「女性の円形脱毛症の原因と対策法」をごらんください。

分娩後脱毛症

分娩後脱毛症

女性のみに起こる脱毛症で出産後まもなく髪全体の毛が抜ける量が増え、半年から1年程度で戻る場合が多いです。円形脱毛症のような脱毛斑ができる場合もありますが、できずに全体の毛量が減る場合もあります。

妊娠時のホルモンバランスが出産によって急激に変化することによる影響と言われており、抜ける量や戻る時期には個人差が大きいです。

分娩後脱毛症とは?

くわしくは「産後の薄毛と抜け毛の原因と症状のメカニズム」をごらんください。

ピル服用にまつわる脱毛症

ピル服用にまつわる脱毛症

女性ホルモン含有薬である低用量ピルの服用により、体内のホルモンバランスが変化するために脱毛の症状が出る場合があります。服用中に毛が抜ける場合や服用をやめたら毛が抜けるといった場合もあり、症状には個人差があります。

こちらも分娩後脱毛症と同じく、脱毛斑ができる場合とできない場合があり、抜ける量にも個人差があります。

ピル服用にまつわる脱毛症とは?

くわしくは「ピルの服用を中止すると抜け毛・薄毛が増える原因」をごらんください。

抜け毛の症状

抜け毛は通常のサイクルよりも早い段階で毛が抜ける状態をさしており、なんらかの理由で健康な髪の毛が抜けてしまいます。
主な脱毛症は以下が挙げられます。

抜け毛の症状とは?

  • 脂漏性(しろうせい)脱毛症
  • 粃糠性(ひこうせい)脱毛症
  • 牽引性脱毛症

脂漏性脱毛症

脂漏性脱毛症は女性のみでなく男性に多い脱毛症です。「脂漏性皮膚炎」という皮膚の病気により頭皮や毛穴に炎症がおこることで髪の毛が十分成長せずに抜け落ちてしまいます。

脂漏性皮膚炎は頭皮のベタつきやかたまりのフケが大量に出ることが特徴で、かゆみをともない治療が必要です。原因である脂漏性皮膚炎が治れば脱毛症状も徐々におさまる場合が多いです。

脂漏性脱毛症とは?

くわしくは「女性の脂漏性(しろうせい)脱毛症の原因や対策法とは?」をごらんください。

粃糠性脱毛症

粃糠性脱毛症は脂漏性脱毛症とよく似ていますが、原因ははっきり特定されていません。「粃糠」とは米のぬかのことで、ぬかのような大量のフケがでて頭皮や毛穴にに炎症をおこすことから症状が進むと脱毛が見られます。

粃糠性脱毛症はフケの治療が必要です。原因の特定や正しい治療のためには自己判断よりも皮膚科の受診をお勧めします。脂漏性脱毛症と同じようにフケが治れば脱毛症状も徐々におさまることが期待できます。

粃糠性脱毛症とは?

くわしくは「女性の粃糠性(ひこうせい)脱毛症の原因や対策法とは?」をごらんください。

牽引性脱毛症

女性特有の脱毛症と言われていますが、男性でももちろんなる場合はあります。前髪の生え際や髪の分け目が徐々に少なくなっていく脱毛症です。

ポニーテールや三つ編みなど強く髪の毛を引っ張る髪型を常にしている場合や、エクステやヘアアイロンの使用などにより頭皮や毛根に負担がかかり毛包が萎縮して毛が抜けてしまいます。

牽引性脱毛症とは?

くわしくは「女性によくみられる牽引性(けんいんせい)脱毛症の原因や対策法」をごらんください。

薄毛の症状

薄毛は抜け毛が進行した状態である場合が多いため、薄毛を自覚する前に何らかの抜け毛症状が見られる場合があります。
主な脱毛症は以下が挙げられます。

薄毛の症状とは?

びまん性脱毛症
びまんとは広範囲に広がる病変のことをいい、頭部全体の髪の毛の量が減り地肌が透けて見えるのが特徴で、円形脱毛症のような脱毛斑は見られません。びまん性脱毛症は女性の脱毛症の中で最も多いと言われています。

びまん性脱毛症にはおもにFAGAという男性ホルモンが原因になるタイプと、慢性休止期といってなんらかの理由で頭髪のヘアサイクルが休止期のまま成長しないタイプの2種類があります。

治療はタイプによって異なるため、まずはご自身がどちらのタイプの脱毛症なのかを見極める必要があります。

びまん性脱毛症とは?

くわしくは「女性の瀰漫性(びまんせい)脱毛症の原因や対策法とは?」をごらんください。

まとめ

「脱毛」「抜け毛」「薄毛」それぞれの意味と症状について書いてきましたが、実際のところ明確な区別がない部分も多く、使い分けが難しい場合もあります。

ただしどの言葉も髪の毛が抜け落ちるという意味では共通しており、対策方法には共通する部分もたくさんあります。

くわしく知りたいという方は「薄毛」「抜け毛」それぞれについての記事をぜひご覧ください。