脱毛症

女性によくみられる牽引性(けんいんせい)脱毛症の原因や対策法

分け目や前髪の生え際の髪が、強い力で引っ張られ続けて薄くなってしまう症状を「牽引性脱毛症」といいます。

牽引性脱毛症はポニーテールやお団子など、キュッとくくったヘアスタイルを好む女性がなりやすいものの、原因や対処法さえ知っていれば予防や症状の改善が見込みやすい脱毛症でもあります。

牽引性脱毛症とは?どうして発生するの?

牽引性脱毛症は物理的に髪の毛が引っ張られて脱毛し、薄くなる症状です。

髪の毛が強い力で引っ張られ続けると、頭皮の血行が悪化して髪の毛の成長が阻害されます。
また頭皮の血行不良は皮膚の弾力を減退させ、髪の毛(毛包)が頭皮に固着する力を弱めることにもつながります。

すると本来はまだ成長中の髪も抜け落ちてしまい、部分的な薄毛になってしまいます。
牽引性脱毛症は年齢や性別を問わず、誰でも発症する可能性がある脱毛症なんですよ。

男性にも増えている牽引性脱毛症

以前はほとんど見られなかった男性の牽引性脱毛症が近年増えています。
これは男性のヘアスタイルの多様化にともない、髪をきつくしばるなどの髪型を好む男性が増えつつあることと関係があると思われます。

では髪の毛を引っ張っているとすぐ牽引性脱毛症になるかというと、そうではありません。
個人差はあるものの5年~10年かけて脱毛症状が出始めるとも言われており、発症までに時間がかかるのが牽引性脱毛症の特徴です。

牽引性脱毛症の特徴まとめ

  • 年代性別問わず誰でも発症する可能性がある
  • 引っ張っている部分のみに抜け毛が起こる
  • 発症までに時間がかかる

牽引性脱毛症によくある4つの原因

説明したとおり、牽引性脱毛症は髪の毛を一定の力で引っ張り続けることで起こります。
では髪の毛を引っ張り続ける原因とは何かというと、次の4つが代表的なものになります。

  1. ポニーテール、お団子、三つ編みなどのヘアスタイル
  2. いつも分け目が同じヘアスタイル
  3. エクステ(ヘアエクステンション)の長期着用、継続着用
  4. ヘアアイロンの日常使用

1つずつ詳しく見ていきましょう。

1 ポニーテール、お団子、三つ編みなどのヘアスタイル

お団子などのヘアアレンジも原因のひとつ

ポニーテールや三つ編みなどで髪をきつく結ぶと、髪は根元から強い力で引っ張られた状態を1日中キープすることに。

強いテンションのかかった頭皮は血行不良になり、髪を結んでいる時間に比例してダメージが蓄積してしまいます。

2 いつも分け目が同じヘアスタイル

髪の分け目は本来の毛の流れに逆らって作ることも多く、同じ分け目を長年続けると分け目部分の頭皮や毛根に負担がかかってしまいます。

また髪が長い方は髪の毛自体の重さも加わって、より頭皮に負担がかかりやすいです。

3 エクステの長期着用、継続着用

エクステは手軽にヘアスタイルやボリュームを変えられるため、使用している人も増えてきました。

エクステの固定には編み込みやキャップ(シリコンや金属)、シール、超音波を使用して地毛に取り付ける方法がありますが、どの方法も固定のために地毛に細かい毛束を作る必要があります。

この毛束はエクステを外すまで(大体2ヶ月程度)きつく束ねられたままとなり、頭皮に負担がかかってしまいます。

4 ヘアアイロンの日常使用

ヘアアイロンの日常使用も原因のひとつ

ヘアアイロンは使う方の好みに合わせて巻き髪やストレートヘアを手軽にスタイリングでき、10分程度でサロンスタイルのように仕上がると、若い女性を中心に人気です。

ヘアアイロンは髪をはさんで強く引っ張った状態をキープして使用するため、使い続けていると頭皮全体に負担がかかってしまいます。

また高温に加熱したアイロンを髪に直接当てて使うため、毛髪もダメージを受けえ切れ毛や枝毛の原因になる場合も。

牽引性脱毛症の原因となる行為は自分次第で改善できるものばかり

こうして牽引性脱毛症の原因を見てみると、どれも日常的なケアに気を配るだけで改善できるものが多いことが多いことがわかります。

牽引性脱毛症の予防法とケア方法

それでは今日からできる牽引性脱毛症の具体的な予防法やケア方法について紹介していきます。

ヘアアレンジ、ヘアスタイルを変えるのが一番の牽引性脱毛症予防

たまにはヘアアレンジをかえてみましょう

さきほど紹介したとおり、ポニーテールやお団子や三つ編みなど髪をきつく結ぶ髪型は、牽引性脱毛症の直接的な原因となってしまうものです。

まずはヘアスタイルを変えるところからスタートしましょう。

髪型を変えられない人は、頭皮のダメージを軽減する工夫を

牽引性脱毛症予防という観点でいえば、髪をきつく結ぶことをやめるのがてっとり早い解決策です。
しかし職業や校則などの理由があって、どうしても髪をギュッと結ばなければならない方もいらっしゃることでしょう。

そのような方は次のような工夫をして頭皮のダメージを抑えるようにしてください。

  • 髪を結んでいる時間をできるだけ短くする
  • 1日の中で髪を結ぶ位置を何度か変更する

これだけのことでも頭皮の負担は大幅に軽減できます。
場合によっては髪を思い切ってショートにすることを検討してもよいかもしれません。

分け目を変えるだけでも頭皮や毛根の負担軽減につながります。
洗髪後の髪が濡れた状態で、普段とは違う分け目をつくってキープしながら乾かすと分け目を変えやすいですよ。

エクステやヘアアイロンの頻度を減らそう

牽引性脱毛症対策として、エクステやヘアアイロンの使用を減らすこともおすすめです。
ぜひ「休髪日」を週に2日は設けて、ヘアアイロンをお休みできるといいですね。

おしゃれができないのは辛い、、という気持ちもわかりますが、将来の自分の髪を守るためと思って多少の我慢をしてみてはいかがでしょう。

「薄毛が気になるからエクステをしている」という方は、症状がさらに悪化する可能性もあります!
早めにエクステを取って、牽引性脱毛症のケアを始めることをおすすめします。

頭皮マッサージで頭皮の血行を促進しよう

牽引性脱毛症には頭皮が引っ張られることで起こる頭皮の血行不良が大きく関係しています。
血行不良を改善するにはマッサージが有効ですから、気になる箇所を中心に頭皮マッサージを自分で行うのが良いでしょう。

頭皮マッサージを行う上で大切なことは「マッサージで頭皮や髪を傷つけないこと」。
具体的には次のようなポイントに注意しながら行いましょう。

頭皮マッサージをする際の注意点

  • 圧を加える時に力を入れすぎない
  • 髪をこするような動きはNG
  • マッサージブラシなどの器具をなるべく使わない
  • マッサージは定期的に続ける

マッサージの際に力を入れすぎると頭皮の皮下組織にダメージを与えてしまいかねません。
マッサージブラシなども手や指先が直接頭皮に触れないため力加減がむずかしく、慣れていないと逆効果の場合も。

やはりオススメのマッサージ法は指圧です。
頭皮の血行促進や抜け毛予防にオススメのツボと一緒に指圧方法を紹介しますね。

おすすめマッサージ法:血行促進に効くツボと指圧法

頭部には数多くのツボがありますが、毎日継続しやすいように位置がわかりやすいツボを厳選して2つ紹介します。
お風呂上がりなどのリラックスした時間に押してみてください。

牽引性脱毛によい百会と顖会のツボ
  • 百会(ひゃくえ)・・・ちょうど頭の真ん中で、眉間から頭頂部にかけて伸ばした線と耳の1番高い位置から頭頂部にかけて伸ばした線が交差する点です。(つむじとは一致しない場合もありますので鏡を見ながら確認してくださいね。)
  • 顖会(しんえ)・・・百会から手前に親指以外の4本の指を置いた点、もしくは額の生え際の中心から上に向かって人差し指、中指、薬指の3本を置いた点(図を参考にしてください)です。
牽引性脱毛によいツボの押し方

ツボの場所がわかったら、両手で頭をかかえるようにしてから中指を重ねてゆっくり5秒かけて息を吐きながらツボを押します。
そして息を吸って、今度は息を吐きながらゆっくり5秒かけて指を離していきます。

頭皮はとてもデリケートですので、乱暴に指をグリグリ動かしたりせずやさしくゆっくり押すことと、押す時以上に気を使って指を離すことが大切です。

頭皮と髪の毛をいたわる気持ちを乗せてマッサージしていきましょう。

頭皮の血行促進や髪の材料となる栄養もしっかり摂りましょう

頭皮の血行促進と環境改善には十分な栄養補給も大切です。

頭皮に良い栄養素とは?

くわしくは「女性の薄毛・育毛におすすめの栄養素補給」をごらんください。

できる限り毎日の食事からしっかりと必要な栄養素を補充したいものですが、忙しくて外食に頼りがちな方は、育毛サプリメントで必要な栄養を摂るのも1つの選択肢です。

髪や頭皮に必要な栄養をバランスよく配合したおすすめの育毛サプリメントをご紹介しています。

オススメの育毛サプリとは?

くわしくは「抜け毛・薄毛におすすめの女性用育毛サプリランキング」をごらんください。

頭皮の血行促進に役立つ女性用育毛剤も

牽引性脱毛症は原因が物理的な力によるものだという点で、他の脱毛症とは大きく異なります。
症状の改善には髪型やヘアアレンジを変えるなどして、原因から解決することが何より有効です。

その上で、新しく健康な髪を取り戻す手助けとして育毛剤の使用も検討の価値はあります。
女性用育毛剤は頭皮の血行促進によって発毛を促すメカニズムで作られた製品が多いため、牽引性脱毛症のケアにもオススメですよ。

血行促進効果のある女性用育毛剤とは?

くわしくは「女性の薄毛には血行促進を促す成分を含む育毛剤がおすすめ」をごらんください。

まとめ

牽引性脱毛症は症状が出るまでに時間がかかるため、対策が遅れてしまいがちですが、この記事で紹介した予防策やケア方法は何も牽引性脱毛症になってから(症状が出てから)はじめる必要はありません。

むしろ将来牽引性脱毛症になっちゃうかも?と心当たりのある人であれば、今すぐにでもはじめていただきたい内容です。

備えあれば憂いなし、という言葉もあります。
自分の髪の将来の危機に備えて、今のうちに対策しておくことも大切なヘアケアの1つですよ。