女性の薄毛と抜け毛

急激な女性の抜け毛は病気の兆候かも?病気の特徴と診療科

抜け毛は病気の兆候かも?

ここ最近生活習慣に変化はないし頭皮にもトラブルもないけれど、なぜかごっそり髪が抜ける!
という症状が気になる場合、もしかしたら病気が隠れているかもしれません。
実は女性の重大な病気には抜け毛がサインのひとつになるものもあるんです。

ここではそんな抜け毛が兆候になる病気と受診科を紹介します。
気になる症状がある方はぜひ参考にしてくださいね。

病気が原因で見られる抜け毛とは?

正常な髪の生え変わりのサイクルでは、1日に100本程度健康な太い毛が抜け落ちるのが普通です。

ところが頭皮トラブルやストレス、ホルモンバランスの乱れなど様々な原因から普通ではない抜け毛が見られる場合があります。

これらは「脱毛症」と呼ばれ、それぞれに違った特徴や症状がみられます。
代表的なのが円形脱毛症やびまん性脱毛症で、耳にしたことがある方もいるのでは?
(脱毛症について詳しくは関連ページをご覧くださいね。)

脱毛症とは?

くわしくは「円形脱毛症」「びまん性脱毛」をごらんください。

しかし病気が原因の抜け毛の場合、いわゆる「脱毛症」の症状とも違った特徴が見られる場合が多いのです。

病気が原因の抜け毛の3つの特徴

病気が原因の抜け毛の3つの特徴
  • 年齢に関係なく急激に起こる
  • 髪が全体的に細く弱る
  • 全身症状を伴う場合が多い(疲れやすい、便秘、めまいなど)

病気が原因の抜け毛の場合、発症とともに抜け毛の症状が現れるため、上記のような特徴が見られます。
これらの特徴が当てはまる方は病気に注意が必要です。かもしれません!

女性の抜け毛に関連する5つの病気

ここでは女性の抜け毛に関連する代表的な病気を5つ紹介します。
ご自身の症状と照らし合わせて気になる場合は受診を検討してくださいね。

1. 鉄欠乏性貧血

髪の毛は毛の元の細胞が分裂を繰り返すことで成長していきますが、その際血液中の酸素や栄養を必要とします。
貧血の状態になると血液中の酸素の運搬能力が落ち血液の低栄養状態をまねくため、髪の毛の成長に影響を及ぼします。※1

若い女性のダイエットによる栄養不足や月経、中高年の慢性的な消化管出血によるものなど、貧血は年齢に関係なく女性に多くみられます。
鉄欠乏性貧血の主な症状には以下が挙げられます。

鉄欠乏性貧血の主な症状
  • 疲れやすさ
  • ちょっとした運動(階段の上り下りなど)でも息がきれる
  • 顔色が悪い
  • めまい
  • 下まぶたの粘膜部分の白色化

鉄欠乏性貧血の診療科

ここで診療!

・内科(血液内科)または産婦人科

鉄欠乏性貧血は一般的な血液検査で診断が可能なため、どの診療科でも診察は可能です。
そのためかかりつけでなんでも相談できる病院があるという方はそちらで相談してもよいでしょう。

受診先を迷う場合は「内科(血液内科)」の受診が基本ですが、月経過多などの症状がともなう場合はさらに治療が必要な場合もあるため「産婦人科」を受診することをオススメします。

2. 甲状腺機能低下症

こちらも女性に多い病気のひとつです。甲状腺とは喉の真ん中にある蝶の羽のような形をした臓器で、全身の基礎代謝の調節や臓器の細胞を活性化させる甲状腺ホルモンを分泌します。

甲状腺ホルモンは髪の毛を作る毛母細胞の分裂を活発にするため、分泌が減ると髪が十分に成長できず抜け毛が起こりやすくなります。
原因は不明なことが多いですが、自己免疫疾患である「橋本病」のように甲状腺の炎症によるものをはじめ、成人女性に多く発症し遺伝の場合もよくみられます。※2

甲状腺疾患には抜け毛の他にも以下のような症状が多く見られます。

甲状腺疾患の症状
  • 疲れが取れず気分が落ち込む
  • 肌が乾燥する
  • 全身のむくみ
  • 便秘と体重増加
  • 汗が減る

甲状腺機能低下症の診療科

ここで診療!

・内分泌科または一般内科

甲状腺機能異常は血液検査で甲状腺ホルモン値を測ることが必要です。
当てはまる症状が多い場合や家族に甲状腺疾患の方がいる場合などは、はじめから専門の内分泌科を受診することをオススメします。

3. 甲状腺機能亢進症

甲状腺機能亢進症は甲状腺ホルモンの過剰な産生をおこした状態で、「バセドウ病」などが原因となります。
甲状腺ホルモンが多すぎると新陳代謝が活発になりすぎてしまい、ヘアサイクルに異常をきたし髪が十分成長できなかったり抜け毛が増えやすくなります。

こちらも女性の発症が多く、遺伝の可能性や出産後に発症しやすいという特徴もあります。※2

甲状腺機能亢進症の症状
  • 汗の増加
  • 動悸、脈拍増加
  • 疲れやすい
  • 手足のふるえ
  • 甲状腺の腫れ
  • 眼球突出

甲状腺機能亢進症の診療科

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・内分泌科または一般内科

甲状腺機能亢進症低下症と同じく甲状腺の機能異常のため、血液検査で甲状腺ホルモン値を測ることが必要がありまです。

4. 卵巣嚢腫

卵巣嚢腫とはかんたんに言うと卵巣に不要物が溜まってできる良性の腫瘍です。
卵巣は髪の育成に関わるエストロゲンを分泌するため、腫瘍の影響でエストロゲンの分泌が減少すると抜け毛が起こりやすくなります。※3

卵巣嚢腫の初期は無症状のことが多いのですが、進行すると下腹部の突出や頻尿、便秘、生理不順や不正出血などが起こる場合があります。
また卵巣腫瘍茎捻転といって、何かの拍子に卵巣がねじれると激痛が起こるためこの時に初めて気づくことも珍しくありません。

原因は不明なものが多く、予防も難しいためこまめな定期検診が発見の唯一の手段となります。

卵巣嚢腫の診療科

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・産婦人科

先述の通り卵巣嚢腫の初期は自覚症状がほとんどないため、産婦人科での定期検診が必要です。
卵巣嚢腫の検診には超音波検査を行いますが、この検査では他に子宮の大きさや状態、子宮筋腫や子宮内膜症の有無もわかりますので成人女性は年に1回は定期検診されることをオススメします。

5. 全身性エリテマトーデス(膠原病)

聞きなれない病名かと思いますが、全身性エリテマトーデスは自己免疫疾患のひとつで20~40代の女性に多く発症します。

通常は外から侵入してきたウイルスなどを攻撃し身を守る「免疫」が自分自身の体を攻撃し全身の臓器に炎症性障害を起こす病気です。
全身性エリテマトーデスは常に体に炎症が起きている状態のため、体のすみずみにまで栄養が行き渡らず髪が細く弱り抜け毛を引き起こしやすくなります。

この病気も原因ははっきりしていませんが、遺伝や体質といった素因に加えウイルス感染や紫外線、妊娠出産などの影響により発症すると言われています。※4

全身性エリテマトーデスの症状
  • 発熱
  • 全身がだるく疲れやすい
  • 食欲不振
  • 頬に蝶形紅斑という蝶々のような形の赤い発疹が出る
  • 膝や肘などの関節炎
  • 日光に当たるとかぶれる

全身性エリテマトーデスの診療科

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・リウマチ科、膠原病科、内科

全身性エリテマトーデスは専門の医師による診察がのぞましいため、一般内科よりもリウマチ科や膠原病科がオススメです。
ただしこれらの科は大学病院などの総合病院内にあることが多いため、皮膚科や内科で紹介状をもらう必要があるかもしれません。

まとめ

記事のまとめ
いかがでしたか?女性の抜け毛は「たかが抜け毛」とあなどれない重要なサインかもしれないということがお分りいただけたかと思います。

今回紹介した病気は特に女性が発症しやすいものですが原因が不明なものが多いため、気づくのが遅れがちであるという危険があります。

ご自身や身内の方などに不安な症状がみられる場合は早めに医療機関を受診されることも検討してくださいね。